Dizzy My Diary

大阪出身都内在住。

生駒ちゃんを好きになった理由

 2012年2月19日、大学受験を前日に控えて東京のホテルの一室に泊まっていた。一年間の浪人で散々勉強してきたこともあって自信はあった。気持ちを落ち着けるためにテレビを点けると、「ロンドンハーツ」が放送されていた。女芸人やグラビアアイドルによるスポーツテストが放送されていた。その中には、出来たばかりのアイドルグループから三人の女の子が参加していた。とっても綺麗なお姉さん、育ちの良さそうな女の子、そして、華奢でオドオドした田舎っぽい女の子。黒のショートヘア、小動物のような目、色白の肌、細い手足、動きの一つ一つが垢抜けない。

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完全にどストライクだった。電流走るように好きなった。秋田から上京してアイドル活動を行なっていることも、東京で大学受験に臨む自分と重ね合わせて勝手にシンパシーを感じていた。

 

翌日受験を終えホテルに戻り、「生駒里奈」とすぐに検索した。フライデーにグラビアが載っていることを知り本屋に向かった。グラビアを目当てに週刊誌を買うなんて初めてだったから、レジに持っていくのはめちゃくちゃ恥ずかしかった。しかし、そのグラビアでまた衝撃を受けてしまった。

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 表情を作り、ポーズを決めた彼女は昨日とは違う輝きを放っていた。フィルムに愛されていた。今でもこの時の衝撃は残り続けている。

 無事大学に合格し上京してからも、衝撃は残り続けていた。「乃木坂ってどこ」というレギュラー番組の存在も知り、毎週チェックするようになっていた。他のメンバーの名前と顔も一致するようになってきた。

 

しかし、乃木オタになりきれていなかった。そもそもアイドルを好きになるなんて初めてだったからどうすればいいか分からなかった。無駄に高く、こじらせた自意識も邪魔だった。そんな逡巡をしている間に、大学生活は楽しく忙しくなってきた。テレビを見る暇もなくなり、いつの間にか「乃木坂ってどこ」を見るのもやめてしまった。生駒ちゃんの存在もどんどん頭から薄れていった。

 

 2年後、三年生にもなると大学生活は徐々に退屈になりつつあった。手の抜き方もすっかり覚えて暇をもてあますようになっていた。youtubeを覗くと、乃木坂の動画も見かけた。2年前すでに可愛かった女の子たちは更に輝きを増していた。楽曲も増え、好きだと思える曲もあった。バナナマンの二人とのコンビネーションも良くなっていた。気がつけば、乃木坂の動画を見る回数もふえ、「乃木坂ってどこ」も時々見るようになった。少し前から生駒ちゃんがAKBと兼任するようになっていたことはニュースで知っていた。総選挙に出ることも。

 総選挙で生駒ちゃんは、14位で選抜入りに入った。アイドル事情に詳しくなくても、それはすごいことだと分かった。この人はやはりとてつもない星のもとに生まれたんだ。また、生駒ちゃんの存在が自分の中でどんどん大きくなっていた。「乃木坂ってどこ」もまた見るようになっていた。すぐに、毎週録画するようになっていた。写真集も買った。女性アイドルの写真集を買うなんて初めてだったから、すごくドキドキした。

 なかでも、映画「悲しみの忘れ方」は衝撃だった。そこで、生駒ちゃんは秋田での学生生活を語った。そこで生駒ちゃんが語った体験は、自分にも身の覚えがある経験だった。ものすごくおこがましいけれど、自分と似ていると思った。人間不信、人見知り、自分嫌い、変身願望。でも、生駒ちゃんは自分を変える決断をした。そして、乃木坂の初代センターになった。期待も批判も重圧も全て乗り越えて、どんどん輝きを増していった。そんなドキュメンタリー映画だった。(生駒ちゃんに絞って話していますが、もちろん他のパートも素晴らしいです。)

 

 そして、2015年8月31日、彼女は乃木坂のセンターとして神宮野球場に立っていた。前日の乃木坂工事中の13thシングル選抜発表で、彼女はセンターから外れ三列目に下がることが発表されていた。放送を見て、ショックを受けた。ドキュメンタリー映画であれだけスポットをあてながらなぜだと思った。もちろん、乃木坂には他にもたくさんの素敵なメンバーがいて、そのファンがいる。仕方ないことだと分かりながらもモヤモヤしていた。また、その頃は自身の大学留年も決まりかけていたこともあり、余計落ち込んでいた。当然、ライブに行けるような状況ではなかった。

 しかし、ライブ終了後に流れてきた写真。

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 翌日のニュースで見た、「神宮」という叫び。

やっぱり主人公だった。内心はとても落ち込んでいたと思う。心には葛藤もあっただろうと思う。でもそれすらもエネルギーにして、歴史を作った。人々に語り継がれるパフォーマンスを行なった。

 もう多分、一生好きなのだろうと思った。最初に惹かれたのは外見だった。当然いまでも好きだ。でもそれは顔の造形だけではなく、生駒ちゃんの内面が現れるあの顔と表情が好きだ。純粋さも、真面目さも、葛藤も、闇も、気まぐれも出てくるあの顔が。

 山のおじさんとか言われて、垢抜けなかったのにいつの間にかすっかりオシャレになっていた。周りに合わせるんじゃなくて、自分の着たい服を着る頑固さも好きだ。それでも個性的な服を着こなせるプロポーションの高さが好きだ。

 

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 髪型やメイクをコロコロ変えるのも好きだ。乃木坂メンバーの中でも、トップクラスに変化が激しいと思う。そういうところはすごく女の子で好きだ。

 

 未だに握手会やファンサービスが苦手なのに、時々気まぐれでものすごく頑張ってくれる。そういうところも好きだ。あまり無理はせずに頑張ってください。

 

 人見知りだったはずなのに、すっかりグループの大黒柱となって後輩にも愛を以って接している。きっと努力したんだろう。そして、生駒ちゃんをそんな風に変えてくれたのは乃木坂のメンバーだと思います。本当にありがとうございます。

 

 運動神経はないはずなのに、ダンスは得意。苦手だったはずの歌もかなり上達している。日々努力しているんだろう。これからも坂を登り続けてください。

 

 最後に。

 もう一度、乃木坂のセンターに立つ生駒ちゃんが観たいです。もう6年以上の活動を続けて、外仕事もかなり増えている。もうあまり時間は残ってないのかもしれない。他にもたくさんの素敵なメンバーがいる中では、難しいかもしれない。次にセンターに立つときは卒業記念のセンターかもしれない。

 勝手なわがままだけれども、それ以外の形でセンターになって欲しいんです。きっと、ファンもアンチもまだ乃木坂のことをあまりよく知らない人にも響くものを作れると信じています。